電子化学 - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク 最新情報 - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク 製品・技術情報 - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク 企業情報 - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク フィルム 関連企業 - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク フィルム お問い合わせ - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク サイトマップ - 真空蒸着 スパッタリング フォトエッチング フォトマスク
> トップページ

> 薄膜技術入門講座
第1回 薄膜とは
第2回 薄膜のつくり方の原理
第3回 真空とは
第4回 真空の利点
第5回 薄膜の吸着
第6回 薄膜の成長
第7回 薄膜と応力
第8回 薄膜と電気抵抗
第9回 薄膜と抵抗温度係数
第10回 薄膜基板の前処理
第11回 薄膜の強度

> 4月アクセスランキング
1位スパッタリング
2位企業概要
3位真空蒸着メッキ
4位薄膜とは - 薄膜技術入門講座 -
5位薄膜のつくり方の原理 - 薄膜技術入門講座 -

RSS - スパッタリング 真空蒸着 フォトエッチング フォトマスク 金属蒸着 

真空の利点 - 薄膜技術入門講座 第4回 -

なぜ真空が必要なのか

不定期連載の薄膜技術入門講座も4回目になります。
今回は、なぜ薄膜技術にとって真空が必要なのかを説明したいと思います。
第2回「薄膜のつくり方の原理」で説明したとおり、薄膜を作るにはまず金属を気化して、基盤まで飛ばし、結露させる必要があります。
現在行われているどの薄膜生成技術でも、基本原理はほぼ同じわけです。
そこで金属を気化させるために必要な温度が問題になります。
気化させるためにはアルミニウムでは2500度、金では2800度もの高温が必要になるために、もしこの温度を実現しようと思えば、かなり大掛かりな機械装置が必要となってしまうことでしょう。
ところが前回説明したような真空状態、つまり減圧された状態では、金属の沸点が低下し、アルミニウムで700度程度、金でも1000度程度までになります。
タバコの表面温度が600〜900度程度なので、なんか現実的な温度になってきましたね。
これなら、それほど大掛かりな機械装置は必要なさそうです。
この沸点を下げる性質は、薄膜形成には大きな利点になることはお分かりいただけると思います。

問題は薄膜の質

さて真空が薄膜形成にとってもたらす利点は、温度だけではありません。
むしろこれから説明する利点のほうが重要なのですが、それは薄膜の質をよくするためなのです。
またまた石油ストーブでヤカンの水を蒸発させて、天井に結露することを考えてみます。
この時、確かに天井には水が付着しますが、じつはこの水は汚れてしまっているのです。

いや、天井が汚いとか言うのは、この場合個人の責任なので、自分で反省して掃除してください。

そうではなくて、水蒸気が空気中を上昇する間に、空気中に漂うホコリなどを巻き込んでしまって、結果汚れた水が天井に付着することになります。
実際に精密な薄膜において、この空気中の異物は大きな障害になります。
この場合はホコリなどではなく、空気中を漂うさまざまな分子(気体分子)が問題になるのです。
真空状態(減圧状態)というのは、ある空間内の気体分子の数を減らした状態のことです。
空間内を漂っている気体分子が減れば、飛び散った金属分子とぶつかる可能性はより小さくなり、基盤上に達する金属がより質のよいものとなる可能性が高くなるということです。
つまり空間内を漂う気体分子を減らして、形成される薄膜の精度を上げることができるわけです。

真空中も大混雑?

では、前回説明した10-8Pa(パスカル)という真空状態では、1ml(ミリリットル)中にどの程度の気体分子が漂っていると思いますか?
1cm(センチメートル)×1cm×1cmという小さなサイコロくらいの大きさの空間の話ですよ。
100個?いや1万個くらいかなぁ?なんて考えていませんか?

いやいや実は約300万個もの気体分子が漂っているのです。
なんか途方もない数ですよね。
宇宙空間と同程度まで減圧したにもかかわらず、1mlの空間の中でも、これだけの気体分子がぶつかり合っているわけです。
こんなにいっぱいの気体分子で満たされていると、真空と言っても、なんか大混雑しているような気がしますよね。
でも、一回気体分子同士がぶつかってから、次に他の気体分子とぶつかるまでの移動距離は、なんと500km(キロメートル)以上にもなるんです。
これは、東京〜大阪間の距離に相当します。
1ml内で、500kmも移動することすら、普通には想像できませんが、実際分子というのは、そのくらいに小さいのです。
言い換えれば、1ml中に300万個の気体分子が漂う真空状態というのは、相当スカスカな状態だということなのです。
こういう空間で、金属分子を飛ばすことで、金属分子に余計な分子が衝突する確率を限りなく小さくし、より質の高い薄膜を形成することができるということなのです。

<< 真空とは | 薄膜の吸着 >>

トップページ最新情報製品・技術情報企業情報関連企業お問い合わせサイトマップ
copyright by 株式会社電子化学 all rights reserved.